【著者は語る】国際ジャーナリスト・堤未果氏『政府はもう嘘をつけない』 (1/2ページ)

2016.8.6 05:00


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 ■脳内世界地図 アップデートのチャンス

 一体私たちは何を見せられているのだろう?

 パナマ文書に黒塗りTPP資料、五輪疑惑に都知事の辞任、異色の候補者に振り回される米国大統領選、足元では憲法改正までのカウントダウンが始まっている。大学院時代の恩師は私に言った。「ニュースに違和感を覚えたら、カネの流れをチェックしろ」

 この手法は3・11後の日本が、9・11後の米国と見事にパラレルになっている事実に気づかせてくれた。あの時まとめた「政府は必ず嘘をつく」から4年、高速であふれる情報を商業マスコミがスピンする中、真実はますます見えなくなり、国内外からじわじわと危機が忍び寄っている。企業城下町と化した米国では、カネの流れを追って初めて大統領選の大局がみえるだろう。

 パナマ文書の本質や、世界各地で勃発する「民主化革命」の真の目的、熊本地震を理由に政府が導入を急ぐ「緊急事態条項創設」が米英を震え上がらせるワケ。今後日本の警察が、私たちのメールやブログ、SNSのパスワードを外しのぞき見ることの危険性、1人の母親の「日本死ね」発言の後、保育のみならず介護や医療、農協までも解体されつつあるのはなぜか?

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