【IT風土記】瀬戸内発 動き出した観光7県の連携、日本版DMO成功占う試金石 (3/3ページ)

多くの島々と鏡面のように輝く海が織りなす瀬戸内海(写真提供:せとうち観光推進機構)
多くの島々と鏡面のように輝く海が織りなす瀬戸内海(写真提供:せとうち観光推進機構)【拡大】

  • 瀬戸内ブランドコーポレーションの水上社長
  • せとうち観光推進機構の村橋事業本部長

 広大で美しい景色を世界に発信

 1860年に瀬戸内を訪れた著名なドイツ人地理学者、リヒトホーフェンは自著の中で、「広い区域にわたる優美な景色で、これ以上のものは世界のどこにもないであろう」と、瀬戸内の魅力をこう表現した。グローバルレベルでの高い観光価値を持つ瀬戸内圏には、近年欧米やアジアからの来訪者が増加している。地域資源を生かしたビジネスや、地元ならではのプログラムを盛り込んだ着地型ツーリズムが浸透しており、飛躍に向けた大きなチャンスを迎えている。

 世界に比肩できる持続可能な観光地経営を目指すフロントランナーとして創設された「せとうちDMO」は、瀬戸内全体を俯瞰し、個別に存在する観光資源をひとつにまとめて瀬戸内の価値の最大化を図ることを目指す。

 そのためには、瀬戸内らしさをコンセプトにしたテーマを設け、エリアを横断したマーケティングやプロダクト開発を行うことが欠かせない。せとうちDMOは、地域の人たちや事業者と連携した「チームせとうち」をまとめあげ、瀬戸内エリアのブランド価値向上に向けて力強く漕ぎ出した。せとうちDMOの具体的な戦略を探ると、日本が目指している地方創生のヒントが見えてきた。

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