信じがたい面接もあった。これは娘の友人の話。彼女は営業職を強く希望していたが、その美貌に魅せられたのか、ある企業の面接では「君は場を明るくする雰囲気を持ち合わせている。男性社員が営業から戻ってくれば、君の姿を見て元気を取り戻せるはず。だから事務職に就いてほしい」と説かれた。彼女は気も強くて「営業を熱望しているのを分かっているのに、なんでそんなことを言うのですか」と猛反論。面接会場はざわついたという。その企業はダイバーシティの重要性を唱えている大手メーカー。企業の本音と建前の世界を見事に表した事例だ。
一方で、まだ内定を得ていない学生も少なくない。娘の中学時代の友人は最終手段として就活サポートセンターを活用しているが、魅力に乏しい仕事の企業ばかり。「戦略をきちんと練って就活戦線に臨めばよかった」というのが率直な思いだ。 どんなに企業の採用意欲が高まっても、一部の学生を除いては「楽」な就職活動はない。そう肝に銘じて活動を進めることが重要だろう。(伊藤俊祐)