変わる春闘 トランプ氏の「強権的言動」が左右 懸念と期待が交錯 (2/2ページ)

2017.2.3 05:00

トランプ米大統領(UPI=共同)
トランプ米大統領(UPI=共同)【拡大】

 しかし、この異例の賃上げムードに、水を差すのがトランプ米大統領の政策やさまざまな言動だ。

 ◆懸念と期待が交錯

 経団連の榊原定征会長は、トランプ氏の大規模インフラ投資などの米国経済へのプラス面も評価しながら、「懸念と期待が交錯する」との景気認識を示す。日本商工会議所の三村明夫会頭は「足元の不確実性は経営者の心理に悪影響」と分析。連合の神津里季生会長は「連日の大統領令などで経済の不安材料が高まり、予断を許さない」とし、労使ともに保護主義や、ドル高是正に向けた強権的な言動に警戒感を強めており、交渉への影響は確実視されている。

 また、日米の通商問題で、春闘の牽引(けんいん)役でもある自動車産業に焦点が当たっていることも、大きな懸念材料だ。

 既に連合では、神津会長が「トランプ氏関連で業績や先行きに悪影響が出た場合、一時金の減額はしようがない。だが、一方で中期的な展望を確保するためにも月例賃金の引き上げにこだわる交渉を続ける」と、戦術的な対応策を示す。トランプ大統領が、今後の労使交渉を左右する春闘が本格化していく。(平尾孝)

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