「おもてなし」の心をより伝えるために 東北を旅して考えたこと (1/3ページ)

 今週はじめ、東北に行ってきた。 自治体の招待でイタリアのジャーナリストたちが各地を旅しているので、一部の旅程を同伴した。初めての日本、しかも雪の積もる地方の風景に情緒を感じている風だった。

 滞在中、2つのことが印象に残った。良いことが1つ、疑問に思うことが1つ。

 良いことの1つ、どこを訪問してもチャーターされたバスに乗った我々が視野から消えるまで、訪問先の人が玄関や門の前に立って見送ってくれていることだ。人によってはずっと手を振ってくれている。

 もちろん、イタリアにおいても個人的な付き合いが深く、共に過ごした時が大事であった場合、長く手を振り続けることはある。しかし、単に訪問した会社や宿泊したホテルの人が手を振り続けることは、まずない。

 これと似たようなことは、地方を問わない。東京で大きな企業を訪ねても、エレベーターのドアが完全に閉まるまで頭を下げる、という習慣はある。

 こういう習慣を知らないイタリアの人たちは、そのような振る舞いを日本の人たちがしているとは全く知らないから、バスに乗りこんだら今去りゆく訪問先を振り返らない。だから気が付かない。

 が、これは日本の人が礼儀としてやっていることなので、「あの人たちがああ見送ってくれていますよ」と、ぼくが説明してはいけない。こうした礼儀は、不思議に思った当人に聞かれた時に知識として提供すればよいことで、礼儀を実行していること自体に注意を喚起する必要はない。気づかぬ人にあえて目を向けさせるのは、それこそ礼儀の精神に反する。

冷めた天ぷらは「悪習」

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