【IT風土記】宮城発 ツイッターから人気スポットを発掘 SNS分析を地域振興に活用 (2/3ページ)

 オーナーの佐藤光寛さんによると、1990年ごろにキツネ好きが高じて開設したこの施設が、ブレークしたのは3、4年ほど前のことだという。外国人観光客がYouTubeにキツネたちの映像を投稿。いたずらっ子のように観光客にちょっかいを出すキツネのしぐさがネットユーザーのハートを射抜き、瞬く間に拡散。「ゴールデンウイークには4000人も来場しましたが、駐車場に車が入れず、行列ができてしまうほどで」と佐藤光寛さんも対応に苦慮するほどの人気ぶりだ。

 観光客の行動から「次の一手」を探る

 白石市がツイッターを活用して、観光スポットの動向分析を始めたのは、東日本大震災以降、観光客の伸びが低迷していたためだ。震災前には100万人近い観光客が訪れていたが、2016年の観光客数は80万人。市では2019年に100万人の観光客数を目標にしているが、実現に向けた決め手がないのが実情だった。

 「SNSを利用する中で、白石市のいいところ、悪いところをちゃんと調べないと次の一手が打てないと考えたんです」と岡崎対策係長は語る。

 市はNECプラットフォームズに依頼し、昨年10月から5カ月間、市の観光スポットやイベントについてのツイッター上の投稿を収集した。ツイッターは匿名性が高く、投稿者が目の当たりにした事柄について率直な見方を投稿する傾向があり、今回のデータ分析を行ったNECソリューションイノベータの島津晃マネージャーは「投稿者が本音で語るため、課題が明確にみえてきます。改善策も打ち出しやすくなります」と効果を説明する。

 分析調査として取り上げたキーワードは「全日本こけしコンクール」「鬼小十郎まつり」、「白石城」「弥治郎こけし」「白石温麺」など7つのイベントと9つの観光スポット。キーワードに関連する投稿の数は5カ月間の集計で約2万件にのぼり、「白石城」「片倉小十郎」に次いで「キツネ村」が3番目に多い投稿数だった。

白石市のシンボルでもある白石城。1997年に復元された

白石市のシンボルでもある白石城。1997年に復元された

「キツネ村から白石温麺を食べにくる人はあまりいません」