
河合雅司氏の新著『未来の年表人口減少日本でこれから起きること』【拡大】
こうした若い世代が少しでも早く真実に接すれば、その分、日本の行く末や、自分たちを待ち受ける社会にどう向き合えばよいかを考える時間も多くなる。こうした思いも、私を執筆へと駆り立てた。
本書が「20××年」といった形で、これから起こりうることをテーマ別に取り上げたのは、若い世代に少しでも具体的なイメージをつかんでもらいたいとの思いからだ。さらに、巻末には中学生や高校生、大学生向けに「未来を担う君たちへ」と題したメッセージを“手紙”として添えた。こうした世代にこそ、私の危機意識を共有してほしいとの願いである。
もちろん、“絶滅危惧種”からの脱却も、「2042年問題」の解決も、現在の中学・高校生や大学生にすべてを押しつけていいはずがない。私を含めた現在の大人たちは、彼らが背負う「荷物」を一つでも多く取り除く努力を今からでも始める責務がある。
今後、日本が目指すべきは「戦略的に縮む」ことだ。人口減少が避けられない以上、やがて日本は縮小の道を歩まざるを得ない。ならば、追い込まれてからではなく、日本に余力があるうちに積極的に取り組むことである。
本書はその具体策も「10の処方箋」として提言した。すでに語られてきたものもあるが、それはいまだ実行に移されていない。あるいは実現不可能と思われるものが含まれているかもしれないが、大胆な発想の転換なくして少子高齢化も、人口激減も乗り越えることはできないと考える。
本書をきっかけとして、1人でも多くの人がこの問題を自分のこととしてとらえ、一歩を踏み出すことを願うものである。