そういった“種まき”をしてほしい。
理想としては、ハワイ滞在中に「戦艦ミズーリ記念館」を訪れて日本語ガイドの案内を聞くとよい。ガイドをつけても料金は変わらないし、上空から見た景色を、視点を変えて陸上(水上)から学ぶことで、深く記憶へと刻まれていく。
なぜ東海道新幹線の座席「E」に座ると賢くなるのか?
次は東海道新幹線だ。東海道新幹線の座席を「E」と限定した理由も、その景色にある。東京から名古屋方面に行くとしよう。路線上は、まず、かまぼこで有名な小田原駅、温泉地の熱海駅を通過するが、一瞬で通過するので頭には残らない。しかし、新富士駅周辺で右手に富士山が見えるところから、学びが始まる。
昼間であれば、「右手に富士山がごらんいただけます」とアナウンスもされる。子どもが小学校低学年ぐらいなら本物の富士山の姿を堪能させよう。「今、静岡県を通っているんだよ」という言葉を添えてもよい。
小学校高学年以上なら、そこであえて「手前の煙が立ちのぼる工場群はなんだろうね」と投げかけてみてほしい。富士市は製紙・パルプ業がさかんであり、トイレットペーパーやティッシュペーパーが多くつくられている。「だから、あんなに工場からむくむく煙が出ているんだね」と。
東海道新幹線 上りも下りも富士山拝むなら座席「E」
さらに話は続く。
右手に茶畑が見えると、そこは牧之原。静岡県は茶の生産量全国一だ。よく観察すれば、茶畑には霜対策の大型送風機が備え付けられていることもわかるだろう。しばらくすると、大井川を通過することになる。