最大7万円支給の制度も 親が亡くなったときに「申請しなければもらえないお金」のこと (1/5ページ)

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 親が亡くなったとき、「申請しなければもらえないお金」があることは、ご存じだろうか。たとえば国民健康保険の「葬祭費」は申請がなければ1円も出ないが、申請すれば自治体によって1万~7万円が支給される。ファイナンシャルプランナーの井戸美枝氏が、「親が亡くなる前後に知っておきたいお金のこと」を解説する--。

 親が亡くなる前に知っておきたいお金のこと

 高齢化が進む日本。

 9月17日に総務省が発表した人口推計では、90歳以上の人口が206万人、総人口に占める65歳以上の割合は27.7%と過去最高になりました。それにともなって亡くなる人も増えており、2016年度の年間死亡者数は約130万人でした。

 読者のなかにも、親の健康状態を心配している方がいると思います。あまり考えたくないことですが、高齢であれば、たとえ今は元気でも、ケガや病気で突然倒れてしまうリスクがあります。すぐに亡くなってしまうこともあるのです。

 本稿では「親が亡くなる前後に知っておきたいお金のこと」を3つ取り上げます。具体的には(1)葬儀のこと、(2)健康保険のこと、(3)年金のことです。

 特に、(2)健康保険や(3)公的年金の手続きには期限がありますので、注意してください。また、こちらから請求しなくてはならないケース(未支給年金や払い過ぎた保険料の払い戻しなど)もあります。知らないと損をしてしまうかもしれません。

親が互助会に加入しているのを知らずに大損