嫌われるのも仕事のうち 敏腕上司が実際に使っている「キメゼリフ」 (3/4ページ)

 「効果的と思われるのは、ボスをマネージングアップすることです。上司がアッパーリーダー(自分よりさらに上位の人間)と良好な関係であればあるほど、部下との関係もよくなり、部下を効果的に動かせます」

 この人についていって大丈夫かな--と、部下は常に上司を観察している。その部下から、不満の声が聞こえてきたら、どうすればよいか。

 松田さんの場合は、本人が負担に感じないよう、全員の意見を求める場を設けたうえで、真意を確かめるという大人の対応。

 「部下の真意を確かめるのはよい方法です。ただ、全員の意見を一致させるのはなかなか難しく、白けはどこかに生まれます。その場合、無視してよい白けと、無視してはいけない白けを見極めることです。前者なら、腹をくくってやり過ごすのもまたマネジメントです」(中原さん)

 では部下に振った仕事を「ムリです」と拒否された場合はどうか。

 森上さんは、まずできない理由を本人に聞いてみるが、「ただのワガママなら許さない」とバッサリ。

 「この対処法は非常に正しい。実は本人も何が無理なのかがわかっていないケースが多いのです。理由を因数分解して、一緒に向き合うことがポイントです」(中原さん)

 Case 3:刺さる声がけで訳あり部下を伸ばす

 ▼可処分時間は限られている。どこに資源投下すべき?

 若手に多い、同じミスを繰り返す部下にはどう対応するべきか。

 森上さんが最初にするのは「ミスに至ったプロセス」の解明。

 中原さんも同じ考えだ。

 「遅刻の常習者に遅刻するなと何度言っても効果はありません。実は問題の根本原因に本人が気づいていないケースが多いんです。性格がルーズだから遅刻するんだと思われがちですが、集中しすぎて時間の感覚を忘れているせいかもしれない。原因をつきとめたうえで、再発しない方法を一緒に探ることが大事です」

 部下の仕事の完成度が低かった場合はどうだろう。

 野村さんは「お客さま」を主語にして部下に緊張感を持たせる作戦をとっているが、中原さんは、「クオリティーの期待値にズレがあり、部下の認識が甘かった場合は、私が満足できない、と自分を主語にして伝えるべき」と回答。「そのうえで、『お客さまを満足させるにはどうすればいいか、一緒に考えよう』とサポートするのがよいでしょう」

 最後に、可もなく不可もなく、自分を平凡だと思いこんでいる部下に対しては?

「その台詞は聞きたくなかったな」も有効