団塊世代の果たすべき責任 すべての第3子に「1000万円」を支給せよ (4/6ページ)

 この教育改革がこれまでの知識偏重から、深い知識を前提とした、論理的課題解決力、発信力などのリーダーの素養を磨く場となることを願っています。

 夢や志の大切さを指導する中で感じるのが、今の生徒たちが将来に明るいイメージを持っていないことです。考えてみれば、私たちが子供の頃は高度経済成長期の最中であり、明るい未来を簡単にイメージできました。

 ところが、今の子どもたちは、バブル崩壊後の先行き不透明な時代しか知りません。国家財政の危機や少子高齢化などの課題が山積した今の日本で、どうして明るいイメージが持てるのでしょうか。

 その中で、私が最も懸念していることは人口減少です。人口が増えれば、明るく活気ある社会をイメージできますが、人口が減っていく現状ではそれも難しいでしょう。2016年、出生数は98万人となり、記録に残る1899年以降、初めて100万人を切りました。

 今の人口減少のトレンドをそのまま続けて行けば、日本は消滅してしまう。今や「日本人は絶滅危惧種」という言葉まで飛び出している現状は、我々の代で返上したい。そう強く考えています。

 1000万円の投資で2億円を回収

 日本にとって少子化は将来の経済や社会保障など国の基盤を蝕む非常にセンシティブな問題です。逆にこの問題さえ解決すれば、再び希望を持って暮らせる社会が作れるかもしれません。だからこそ何とかしたい。

 私のアイディアは「第3子以降の出生に対して国が1000万円の奨励金を支給する」というものです。

 16年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数)は1.44でした。「十分な教育を施すためには、子ども1人が限界」と子育て世帯が考えているのであれば、人口は減る一方です。

ビジネスのための提案ではない