「あの人のここ見といて」 受付嬢に取引先客の“調査”を頼むエリート社員の狙い (2/3ページ)

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 さらに、そのお客様は打ち合わせ中にPCでメモを取っていたため、普段使っているボールペンを確認することができなかったそうです。それで、「受付で自分のペンを出したことがあるかもしれない」と相談にやってきたのです。

 その社員がここまでしてお客様のペンをチェックしたかった理由は、こういうことでした。ずっとお世話になっていた取引先の担当者が栄転することになり、担当を外れてしまうのでお礼に何かをプレゼントしたい。仕事でお世話になったので仕事で使えるものがいいと考え、「ボールペンはどうか」と思いついたということです。

 早速、受付のみんなに共有しました。週に1、2度くらいの頻度で来社していた方だったので、幸いにも再確認する機会に恵まれました。社員の方に「ペンは持ち合わせていなかった」と伝えると、後日、無事にボールペンをプレゼントしたそうです。お客様にも喜んでもらったようで、協力してくれてありがとうと、とても感謝してくださいました。デキるビジネスマンからの相談は一味違いますね。

◆会食よりも効果的なサプライズ?

 【番外編】「お客様の誕生日には…」

 私が以前勤めていた某企業では、社員やお客様の誕生日をとても大切にしていました。長く担当されているお客様の誕生日前後では、毎年必ずサプライズケーキをお出ししていました。受付でロウソクに火をつけ、会議室の外で待機していた社員らが、会議が終わる頃に歌をうたいながらケーキを中に運ぶんです。私たち受付嬢も一緒にお祝いしたこともありました。お客様は“嬉し恥ずかし”な様子の方もいらっしゃいましたが、歌をうたいながら祝われたら、誰でも笑みがこぼれてしまうものです。

会食よりも効果的?