では、離職後2年以内に仕事に就いた人は、どのような働き方をしているのか。就業形態をみたところ(図表2)、介護により離職した場合は、正社員の割合が25.6%と低い。「独立」(14.5%)、「定年」(17.6%)、「妊娠・出産」(20.7%)に続いて、低いほうから4番目だ。
このように、介護を理由に離職した場合、その後のブランク期間が長いだけでなく、時間が経過しても、働いていない割合が高い。そして、仕事に就いたとしても、正社員ではない働き方をしている場合が多い。介護による離職者の多くを占める40代、50代は、転職や再就職がしづらい年代であること、介護と両立できる働き方の選択肢が、現状ではとても限られているということがわかる。
しかしながら、この年代層は住宅ローンや教育費といった生活費がまだまだかさむ時期にある。本来であれば、介護をしながら、安定して長く働き続けられる環境にいることを望むであろう。
一方で、企業にとっても、介護離職は大きな損失となるはずだ。このままの状況を放置しておけば、今後は、ますます貴重な人材を失いかねない。では、どうすればよいのか。
その糸口を探るべく、過去1年間(2016年)に親・義親が要介護認定されたと回答している正社員のうち、働き方を変えようと現在転職を検討している人と、していない人で、現在の働き方を比較してみた。その結果、労働時間が長いほど(図表3)、また、きちんと休日がとれていないほど、要介護認定されたときの転職意向が強まる傾向が確認できた。