高収入世帯なのに赤字100万円 「他の家庭もお金かけている」という思い込み (2/4ページ)

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 ▼手取り世帯月収は52万円、賞与合わせて年収1000万超だが……

 手取り月収はご夫婦あわせて52万円ほどで、手取りボーナスは昨年から見ると1.5倍ほど増えて、夏冬各70万円ほど。税込みの世帯年収は1000万円を超えています。それにもかかわらず、ボーナスが残らないほど、毎月赤字が出ているのです。

 月の赤字額は平均4万円。支出オーバーが恒常的になっていると予想できます。意識せずボーナスに手を付けたり、貯蓄(社内預金)から引き出したりして生活費に補填しているので、赤字の意識が薄く、「いつの間にかお金がない」という状況に陥っています。

 子ども3人に湯水のようにかける「教育費と食費」

 支出のなかで目立つのは、月12万4000円の教育費、そして月9万3000円の食費です。3人とも公立学校に通っているのに、なぜこんなに教育費がかかるのでしょうか。子どもたちを塾に通わせているのは「受験に備えて」ということですが、次男と長女はまだ高1と中1です。子どもたちに聞くと。「友だちがみんな通っているから」と話します。3人がそれぞれ2つの塾に通って、1人あたりの塾代は月4万円。これでは教育費がふくらむのも当然です。

 食費も、「普段の食事はぜいたくしていない」(Jさん)といいますが、それでは月9万3000円になるはずがありません。理由を探っていくと、これも子どもが関係していることがわかりました。塾へ行く前に「小腹がすいた」という子どもたちのために、インスタント麺や冷凍食品、お菓子などを大量に買い置きしていたのです。学校から塾へ直行する場合は、「コンビニで何か買いなさい」と小遣いのほかに、夕食代を渡していました。

 冷凍食品やお菓子を家に常備しておくと、子どもは塾の前の「間食」が当たり前になってしまいます。それに慣れれば、夕食まで我慢することはできません。親は食材のストックが底をつきそうになると、「なくなったら子どもがふびんだから」とせっせと買い足しをする。そんな悪循環になっているようです。

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