30・40代が気をつけるべき脳の病気 慢性痛より「急な激痛」に要注意 (3/5ページ)

 「肩こりや首こりからくる症状も多いのです。その理由は、姿勢の悪さと運動不足が大半。大人の頭の重さは約5キロもあり、姿勢の悪さで体のバランスが乱れると、頭全体が重苦しくなったりします。デスクワーク中心の人が、前かがみでパソコン作業を続けたり、無理な姿勢でスマホ画面を長時間見続けるのもよくありません」

 菅原氏のクリニックに来る患者でも「2週間ほど前から頭が痛い」と訴える人は、緊急度が低いと判断する。2週間は日常生活ができたからだ。逆に深刻なのが、「急性」で「程度が重い」頭痛である。

(PRESIDENT Onlineより)

(PRESIDENT Onlineより)

 「これは頭だけではなく体のどの部位についても言えますが、『突然激痛が走った』という場合は注意しなくてはなりません。万一、クモ膜下出血を発症していたら3分の1のケースで死亡しますから、対応は一刻を争います。迷わず救急車を呼びましょう」

 脳出血とは、読んで字のごとく「血管が破れて出血する」症状、脳梗塞は「血管が詰まる」ことに起因する症状だ。脳出血は死亡率も高く大変危険だが、脳梗塞のほうものんびり構えてはいられない。対処に問題があると体に不自由が残ることが多く、自分1人で健康に暮らすのが難しくなるからだ。

発症3時間以内で病院に到着するのが理想