なぜ「スーツにリュック」の人が増えたのか 背景にある3つの要因 (2/4ページ)

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 「以前よりは、デイパックやリュックサックが増えています。当社の小売店に来られるお客さまからは『外出先でも、スマホに仕事関係のメールが来るし、初めて行く場所はスマホの地図を頼りに歩くので、両手が空くリュックは使い勝手がよい』という声もあります」

 吉田カバンの阿部貴弘氏(広報部兼プロダクトマーケティング部マネージャー)はこう語り、次のように説明する。

 「これも少し前からの傾向ですが、当社に限らず市販のリュックは四角いタイプが増えました。書類が曲がらずにきちんと入る長所に加えて、カジュアルさが薄まるのも人気の理由だと思います。横型のいわゆる3WAYタイプからの変化といえそうです」(同)

 「3WAYタイプ」とは、「手で持つ/肩にかける/背負う」といった3用途の使い方ができるカバンで、「肩にかける/手で持つ」タイプは「2WAY」と呼ぶ。荷物の量やその日の気分でカバンの持ち方を変えたい人が好んで使用している。3WAYタイプでも「肩にかける機能を必要とせず、手で持つ、背負うの2つの機能で十分と考える人が増えた」(阿部氏)という。四角いリュックは、新たな「2WAY」タイプとして人気を博しているというわけだ。

 「リュックやデイパックは、必ずしも通勤時のスーツスタイルを意識したものではなく、カジュアルでの使用を想定した商品も多い」と前置きする吉田カバンだが、ビジネスユースライン「ポーター タイム」シリーズの新型として、国内外の出張に使いやすいトロリーバッグ(スーツケース)などとともに、デイパック(税別2万8000円)も投入した。13インチのパソコン(PC)が入るほか、高さが異なるポケットもあり、タブレット端末も一緒に入れられる。

 人気を博す「大人ランドセル」

 他社でも“リュック”は人気だ。1965年の創業時は子供用ランドセルの工房としてスタートし、現在は革カバンメーカーとして多彩な商品を展開する土屋鞄製造所は、3年前から「OTONA RANDSEL(大人ランドセル)」という商品を限定販売している。イタリア製の高級レザーを使用し、ビジネス現場でも違和感のないデザインだ。価格は10万円(税込み)と高額だが、反響も大きい。

なぜ「通勤でリュックを使う人」が増えたのか