つらくても帰りの電車は席が空いても座らない 専門家が教える「居眠りのススメ」 (4/4ページ)

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 3. 直前にコーヒーを飲む

 昼寝によって眠気の解消を図る際には、昼寝の前にコーヒーを飲むと、起きた後の頭がスッキリしやすい。コーヒーに含まれるカフェインには、睡眠誘発物質であるアデノシンをブロックする効果がある。しかし、「カフェインの効果が表れるのは、口に入ってから20~30分後」と三島さん。つまり、昼寝の直前に飲んでおくと、寝過ぎを防ぎ、ちょうどいいタイミングで目が覚めるというわけだ。

 帰りの電車で眠るのは「最悪」だった

 昼寝は時間帯も大切だという。同じ20分眠る場合でも、時間帯が早ければ早いほど、夜のメジャースリープへの影響が少なく、徐波睡眠を減らさないことが分かっている。三島さんによると、「特に午前中の仮眠なら夜の睡眠にほとんど影響しない」という。つまり、昼寝よりも“朝寝”がいい。朝の出社時の通勤電車は睡眠不足を補うにはもってこいの場所ということになる。

 一方、帰りの通勤電車で眠るのは最悪だ。

 「帰りの電車で眠ってしまうと、家に帰ってから寝付きにくくなるし、徐波睡眠も減って眠の質が非常に悪くなります。いくら眠くてもガマンして、帰宅してから早めにベッドに入るようにしたほうが、睡眠の質が上がって疲れも取れます。この習慣は強く意識したほうがいでしょう。『帰りは席が空いても座らない』と決めることなどもお勧めです。ちょっとつらいでしょうが(笑)」

 なお、昼寝をしたほうがいいのは単なる睡眠不足の人たちだけだ。眠りたくても眠れない不眠症に悩んでいるなら、いくら眠くても昼寝は厳禁だ。昼間にちょこちょこ眠って、せっかくの眠気を解消してしまうと、ますます夜に眠れなくなってしまう。

 三島 和夫(みしま・かずお)

 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神生理研究部長

 1963年生まれ。秋田大学医学部卒業。同医学部精神科学講座助教授、米スタンフォード大学医学部睡眠研究センター客員准教授などを経て、2006年より現職。日本睡眠学会理事。著書に『不眠の悩みを解消する本』、『8時間睡眠のウソ。』、『朝型勤務がダメな理由』など。

 (国立精神・神経医療研究センター部長 三島 和夫 写真=iStock.com)(PRESIDENT Online)