「どこどこで何を食べた」はダメ 銀座ママが忘れられない“しゃべり上手な男たち” (2/5ページ)

 森喜朗元首相は「良いしゃべり」

 ユーモアがあってジョークがわかる人は大好きです。森喜朗(元首相)先生は、世間ではいろいろ言われますが、言葉のキャッチボールがとても上手。明るくて楽しい「良いしゃべり」だから、周囲はいつも笑いが絶えません。

 あるとき、体格がいい森先生に、店のある女の子が、冗談ではなく「プロレスラーの方ですか?」と聞いてしまいました。普通なら怒ってもおかしくありませんが、森先生はカラオケのマイクを片手に「そうだよ。こないだも勝ったんだよ」と軽く返されました。

 ジョークっていうか、返しがうまい方。楽しいから人が寄ってくるし、それが人をまとめる力のもとになっているのだと思います。

2002年の小泉訪朝は、田村氏による北朝鮮“密使”と森元首相(写真上)の仲介が端緒。江本氏(同下)は、夫人を褒めた田村氏に「(結婚できたのは)思わぬ幸運でした」と一言(PRESIDENT Onlineより)

2002年の小泉訪朝は、田村氏による北朝鮮“密使”と森元首相(写真上)の仲介が端緒。江本氏(同下)は、夫人を褒めた田村氏に「(結婚できたのは)思わぬ幸運でした」と一言(PRESIDENT Onlineより)

 「?」に全部回答してくれる人はいい

 私たちは来られたお客様が静かに飲みたいのか、たくさんしゃべりたいのかをまず見極めなければいけませんが、しゃべりには、森先生のような「良いしゃべり」もあれば、「悪いしゃべり」もあります。「悪いしゃべり」の典型は他人の悪口。「誰々は誰々とつきあってる」とか、「あいつ変な服を着てる」とか、本当に嫌です。

 こちらが聞いてもいないのに、「今日、どこどこで何を食べた」とか、自分の一日の行動を日記のようにべらべら話す人がいますが、自分に中身がないことを饒舌でごまかしているのです。自分にコンプレックスがあるから、それを隠すためにしゃべり続ける。自分がどうやって生きていったらいいかわからない、自信のなさの表れです。

もてる男性は、自信がある顔をしている