【IT風土記】富山発 「クローン文化財」で伝統工芸を活性化 東京芸大と高岡市、国宝を復元 (3/3ページ)

 3D技術の進歩に危機感

 プロジェクトを支援してきた高岡市はその結果に大きな刺激を受けた。「高岡の産地でも3D技術に取り組まないと、どんどん遅れをとってしまう」(高岡市産業振興部産業企画課新産業創出支援係の秋元宏係長)。そんな強い危機感を持ち、「クローン文化財」を新たな産業振興につなげる動きも始まっている。

左から伝統工芸高岡銅器振興協同組合の梶原寿治理事長、高岡市産業振興部産業企画課新産業創出係の秋元宏係長、嶋安夫前理事長

左から伝統工芸高岡銅器振興協同組合の梶原寿治理事長、高岡市産業振興部産業企画課新産業創出係の秋元宏係長、嶋安夫前理事長

 全体の仕上げを手掛けたのは東京芸大だ。1400年の経年変化による傷や摩耗を再現。真新しく赤銅色に光る釈迦三尊像に経年の古色をつけて完成させた。宮廻教授はクローン文化財が目指す先を「模倣を超越し、実物の文化財を超えたものを作る。文化を継承し、守るという発想だけでなく、われわれの取り組みから未来に向けて発信していく」と語る。

 完成した釈迦三尊像は、まさにその目標を体現。実物を超越した、まさに「新しい形の文化財」となった。

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