しかし一昨年に膀胱(ぼうこう)がんの手術を受け、昨年末から尿道カテーテルを使っている。体がだるく、集中力が続かない中で論文をなんとか書き上げた。さらに、4月からは修士課程の修了後に研究を継続できる特別専攻制度を使う。論文を加筆・修正し、よりよいものにするためだ。同時に、あそかビハーラ病院でのボランティアも続ける。
77歳で迎える「新たな挑戦の春」。永江さんは言う。
「学問と活動を結びつけ、医療と仏教の協働について深く考えること。仏教者・僧侶である私にとって、それが命ある限りの役目だと思っています」