「テレワーク」導入で一挙両得…社員は仕事と育児・介護を両立、企業側は経費削減 (3/3ページ)

東京にいる同僚とノートパソコンでコミュニケーションを取る沢麻紀さん=大阪府枚方市
東京にいる同僚とノートパソコンでコミュニケーションを取る沢麻紀さん=大阪府枚方市【拡大】

 東京五輪中の渋滞緩和期待

 交通混雑が予想される2020年の東京五輪・パラリンピックへの対策を念頭に、政府はテレワーク導入を呼びかけているが、現状の実施企業は大企業が中心で、人材・設備に余裕が乏しい中小企業での導入は少ないのが現状だ。

 総務省は2020年までの毎年、五輪の開会式が予定されている7月24日を「テレワーク・デイ」と位置づけ、企業などによる一斉の実施を促している。初回となる昨年は900団体以上の約6万人が参加した。総務省は今夏も同様のテレワークを呼びかけ、10万人以上の参加を目指す。

 平成29年版の情報通信白書によると、テレワークの導入企業は24年に11・5%だったが、28年には13・3%に増えた。長時間労働の是正や子育て・介護離職への対策として、テレワークが有効と考える企業が増えたためとみられている。

 一方、現時点でテレワーク導入は大企業が中心になっている。総務省の調査(29年)によると、従業員数301人以上の企業では20・4%が導入していたが、同20人以下では3・1%、21~50人では2・6%にとどまった。通信環境などの設備投資が負担になっているとの声もある。また在宅勤務による情報セキュリティーの確保や適正な人事評価の実施など、課題とされる点も少なくない。