バカンスの季節こそ要注意?! 「プライベートな話」で大失敗しないために (4/4ページ)

※写真はイメージです(Getty Images)
※写真はイメージです(Getty Images)【拡大】

 特定の印象を他者に植え付けようとするような話は、成功した場合にはメリットがあるのですが、見透かされた場合には失うものが多いものです。気づかずにやってしまいがちなので、プライベートな話をするときには特に意識するとよいでしょう。

◆コミュニケーションが豊かなほうが長生きする?

 これだけ注意点があると、もういっそのこと「プライベートな話などせずにビジネスライクにしたほうがいい」と思う人もいるでしょうか。けれども、筆者は人生をより豊かにするために、プライベートな話も積極的にしたほうがよいと考えます。

 アーガイルとヘンダーソンという心理学の研究者は、対人コミュニケーションが豊かな人のほうが、そうでない人に比べ死亡率が低いと報告しています。

 皆さんの周りを見ても、対人コミュニケーションが豊かな人のほうが、人間関係においても、幸福度においても充実している人が多いのではないでしょうか。死亡率というのは少々オーバーかも知れませんが、心の健康は身体の健康に少なからぬ影響を与えます。

 プライベートな話は人間関係を促進するだけでなく、自分の感情を浄化したり、話をするうちに思考が明確になるといった効果もあります。

 夏休みの話題になりやすいこの時期はプライベートな会話に「挑戦」するチャンス。物怖じせずに楽しんでください。

藤田尚弓(ふじた なおみ)

藤田尚弓(ふじた なおみ)コミュニケーション研究家
早稲田大学オープンカレッジ講師 株式会社アップウェブ代表取締役
企業のマニュアルやトレーニングプログラムの開発、テレビでの解説、コラム執筆など、コミュニケーション研究をベースにし幅広く活動。著書は「NOと言えないあなたの気くばり交渉術」(ダイヤモンド社)他多数。

【藤田尚弓の最強の話し方】はコミュニケーション研究家の藤田尚弓さんがビジネスシーンで活用できる会話術を紹介する連載コラムです。更新は月初木曜日。

▼藤田尚弓の最強の話し方のアーカイブはこちら