長野県が8回目の食中毒注意報 「異常事態」で注意喚起

 長野県は30日、今夏最後の食中毒注意報(同日~9月1日)を全県に発令した。7~8月が対象となる夏季の食中毒注意報としては8回目の発令となり、平成28、29年と並んだ。県食品・生活衛生課は「3年連続で8回の注意報発令は異常事態といえる」と、食品の取り扱いなどに注意を呼びかけている。

 注意報は、長野、松本、諏訪、飯田の4観測地点で、2日間にわたる温度と湿度の平均値と、発令日当日の観測値が基準を超えた場合に発令される。具体的には、(1)最高気温30度以上(2)最低気温20度以上(3)湿度70%以上-との基準を設け、1回の発令で3日間の注意期間を設定している。

 15年から現在の基準が適用され、発令が最も多かったのは23年の9回だった。一方で、26、27年は2回の発令にとどまるなど、年ごとのばらつきも大きい。

 ただ、8回の発令が3年続くのは初めてといい、同課は「猛暑の証といえ、地球温暖化による異常気象が要因ではないか」とみている。

 発令対象の2カ月間に県内で実際に発生した食中毒は、茅野市で腸管出血性大腸菌O157により、6人の患者が出た1件にとどまっており、予防の注意喚起が功を奏した形。発令件数が同じだった28、29年には、4件の食中毒が発生し、それぞれ55人と75人の患者が出た。

 9月以降は夏季の食中毒注意報の発令対象期間から外れる。ただ同課は「9月に入ってからも猛暑の気象状況が続く」と指摘。高温多湿により、サルモネラ属菌や腸炎ビブリオなどの細菌類が増えやすいとして、「食品管理の温度維持や調理前の十分な手洗いなどを心がけてほしい」と警鐘を鳴らしている。