風疹患者が900人超 昨年の10倍に 関東地方中心に流行続く

 国立感染症研究所(感染研)は10日、今年になって報告された風疹(ふうしん)患者数が昨年1年間の約10倍に当たる952人になったと発表した。関東地方を中心に流行が続いており、厚生労働省は注意を呼びかけている。

 感染研によると、9月24~30日の1週間に新たに報告された患者数は計134人。都道府県別では東京が40人と最多で、神奈川(21人)、千葉、埼玉(各16人)、愛知(8人)-が続いた。今回の流行は免疫を十分に持たない30代~50代の男性が中心となっている。

 風疹は妊娠初期の女性が感染すると、赤ちゃんに障害が出る恐れがある。厚労省は今月2日、風疹が流行する東京、千葉など5都県に対し、妊娠を希望する女性や妊婦の同居家族に免疫があるかを調べる抗体検査を推進するよう通知。適切なワクチン接種の実施を呼びかけている。