「これはいいぞ」
勝浦温泉は、マグロ料理や南海道随一の景勝地ともされる島嶼(とうしょ)群「紀の松島」から勝浦港にかけての海岸線などが楽しめる。
ただ県内には白浜温泉など有名な温泉地も多く、湯川温泉と合わせても那智勝浦町の温泉宿泊客は減少傾向が続き、19年の100万人近くから、29年には59万人まで落ち込んだ。
特に若者への認知度不足に悩む中、旅館組合のスタッフ、中平理咲さん(25)が昨年末、ツイッターで偶然、温泉むすめのキャラクターを発見。それまで「いいね」が1桁台だった旅館組合の公式ツイッターで投稿したところ、たちまち250を超える反応が寄せられた。
自身も「アニメオタク」という中平さんは「これはいいぞ」と勝浦温泉PRへの活用を上司に提案。エンバウンド側にも使用を打診し、了承を得た。
今年夏から組合加盟のホテル・旅館でポスターを貼るなどPR。組合の事務所にも吉岡さんのサイン入り等身大パネルを設置したところ、首都圏からも若者たちが訪れた。写真を撮ったり、サインを眺めたりして楽しみ、「吉岡さんのファンなんです」「ツイッター見てきました」と話していた。