【甲信越ある記】ヴィラデスト ワイナリー 美酒と自然美 至福のひととき (2/2ページ)

ワイナリーにはオーク材でできたたるが所狭しと積み上げられている。温度や湿度などたるの管理には細心の注意を払っている
ワイナリーにはオーク材でできたたるが所狭しと積み上げられている。温度や湿度などたるの管理には細心の注意を払っている【拡大】

  • 施設周辺からは北アルプスなどの山々をみはるかせ、眼下にはワインブドウの畑が広がっている。施設の外観に緑色を取り込んだのも、そうした景観への配慮なのだろう=長野県東御市
  • 販売されているワインは9種類(赤ワイン4種類、白ワイン5種類)。最高額の白ワインは、平成28年に開催された伊勢志摩サミットで提供された逸品だ

 訪れるお客さんへの配慮だな、とつくづく感じたのは、カフェからワイナリーを階下に見下ろせる造りにしていることだ。たるはもとより、醸造機械などがどんな配置になっていて、作業員がどんな仕事をしているのか、一目瞭然なのである。窓の方に目をやれば、山々を見渡せる配慮も心憎い。これなら少し肌寒い季節でも暖かい室内で食事を楽しみながら、景色を楽しめる。

 「この施設は『田園のリゾート』を目指したんです。自然と折り合いをつけながら暮らしていくスタイルに、多くの人の共感が得られればと願っています」

 清水さんはそう言う。

 ワインと食事を楽しみながら、自然美を満喫する。至福のひとときではあるまいか。(長野支局 松本浩史)

 ■ヴィラデスト ワイナリー 長野県東御市和6027。上田駅からタクシーで約25分。上信越自動車道東部湯の丸インターチェンジ(IC)から約15分。営業時間は午前10時から日没。12月下旬から2月は冬期休業。(電)0268・63・7373。