オリンパス内視鏡使用後、欧米で190人院内感染

オリンパスの十二指腸内視鏡「TJF-Q180V」(オリンパス米国法人のウェブサイトから)
オリンパスの十二指腸内視鏡「TJF-Q180V」(オリンパス米国法人のウェブサイトから)【拡大】

 医療用光学機器の世界的メーカー、オリンパス(本社・東京)の十二指腸内視鏡による検査・治療後、欧米の患者190人以上が抗生物質の効きにくい薬剤耐性菌に感染していたことが25日分かった。内視鏡の洗浄、滅菌しにくい構造が原因の可能性がある。米医療機関への注意喚起は積極的に行わないよう社内メールで指示していたことも判明した。

 死者も複数出ている。感染が直接の死因かどうかは不明だが、米国内では35人死亡の報道もある。遺族らは約50件の損害賠償訴訟を起こした。

 共同通信が参加する国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が今春から医療機器全般の事故を世界規模で調査した。

 問題の内視鏡は、米民主党議員の報告書や訴訟資料などによると福島県会津若松市の工場で製造され2010年から欧米で販売された十二指腸内視鏡TJF-Q180Vで、12~15年に米国、オランダ、フランス、ドイツの17医療施設で190人以上が薬剤耐性菌に感染した。日本でこの内視鏡は販売されず感染は起きていない。欧米ではその後特殊な洗浄ブラシの提供や注意喚起で安全対策が取られた。