JR東海は28日、東京都品川区で建設中のリニア中央新幹線「北品川非常口」の内部を報道関係者に初公開した。
北品川非常口はJR品川駅の南に設置され、直径約36メートル、深さ約90メートルの巨大な穴のような形をした「立て坑」。リニアが走行するトンネルと地上をつなぐ。底面は、強度を保つため、厚さ約6メートルのコンクリートで固められている。
工事用のエレベーターで約2分半かけて到達する深さ約83メートルの作業現場には、地下水を排水するための重機や資材が並び、壁面には強度を維持する鉄筋が張り巡らされていた。
非常口は来年9月に完成予定で、その後は工事の拠点となる。底部に掘削機の「シールドマシン」を運び込み、北方向の品川駅と西方向に設置する「等々力非常口」(川崎市中原区)までの掘削を進める。営業運転開始後は、換気や避難通路の機能を担う。