仕事・キャリア

次第に「大丈夫?」…なぜ、「話上手な人」は胡散臭く感じるのか (2/4ページ)

 「あまり話がうますぎると、最初はいい人だと感じても、次第に『大丈夫?』と思うのが人間。その人が信頼できるかどうかの判断は、話の中に『LEP』があるか否かです」

 LEPとは、「論理=ロゴス(Logos)」「信頼性=エトス(Ethos)」「情熱・感情=パトス(Pathos)」を指し、話の中にこの3つがないと相手を説得できないという、哲学者・アリストテレスが説いた理論だ。信頼性は過去の実績がものをいうため、うわべだけでは繕えない。また論理も時間をかけて醸成するもの。だが、情熱や感情は、表現次第では一瞬で相手の心をつかむことができる。

 「LEPの3つが揃わないと、人はその人を信用したり、心の通うチームを組んだりできません。やたらと好き嫌いだけで話をするとか、実績もないのに、自分の論理を押し通すとか。話にエトスがない人は、避けられてしまうのです」

 LEPで相手の人となりを確かめるにはある程度時間がかかり、初対面で判断するのは難しい。では、初対面で相手を信用できるかどうかを判断する術はあるのだろうか。

 「ウソをついている人、信用できない人は、話しているときに上下の表情筋の動きがズレるのが特徴。口元が先に動き、1秒ぐらいあとから目の表情がついてきます」

 口先だけでいいことを言う人、相手を騙そうとしている人は、口元に笑みを浮かべておべんちゃらを言うが、相手の反応を凝視するため、目は一切笑っていないそう。信用できない人を見破るには、できるだけ長く話すことが有効だという。

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