約700キロ、3段重ねで高さ90センチになる「八俵の大鏡餅」が30日、栃木県高根沢町上高根沢の安住(やすずみ)神社で奉納された。免許を持った神職がフォークリフトで下2段の餅を運び、上段は巫女(みこ)や氏子ら12人が担いで重ねた。
昭和57年から続く年末の恒例行事で、大勢の氏子や地域住民らが見守った。下段の直径は110センチで、上にはミカンの代わりに大型の柑橘(かんきつ)類、バンペイユが乗った。荒井清勝宮司は「新年は自然災害なく、平和な一年でありますようにと心を込めてお餅を奉納した」と話した。1月20日の鏡開きまで拝殿に飾られ、2月3日の節分で福餅として振る舞われる。
大鏡餅奉納後、来年のえとに合わせてイノシシが描かれた縦2・2メートル、横5メートルの大絵馬を披露。6回目となる原画を描いた宇都宮市のピアノ講師、長島美津子さんは「テーマは保育園を探すウリ坊(子供のイノシシ)。子供を預ける場所がないから子供をつくらないということでは日本を支えられない」と子育て環境の充実を訴えた。