【ワークスタイル最前線】企業と病院、橋渡し注力 テレワーク制度、長期入院・治療患者へ活用 (2/2ページ)


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 疾患別にマニュアル

 テレワークは柔軟な働き方を進める制度として注目されており、総務省の情報通信白書によると、17年の普及率は13.9%だった。

 厚生労働省が昨年12月に発表した調査によると、がんや心臓疾患などで長期の治療が必要で入院した患者1000人の8割が、その期間中に仕事の連絡や調整など「職場に関連する対応」を取った経験があった。テレワーク制度を患者らに適用することへの考え方を聞いた結果、入院・通院経験があり現在も企業に勤めている約2800人の4割が活用に意欲を示した。

 ただ、糖尿病の治療のため入院した際も仕事を続けたという50代男性は厚労省のヒアリングに「期日のある仕事で正直つらかった。手術の後はベッドでゆっくり休みたかった」と回答。「労働環境が整備されると、入院中でも会社側から安易に仕事の要請が出ることになるのではないか」と指摘する。

 がんで数日入院し、現在も3カ月に1回の通院を続けている40代女性も「病院は本来治療に専念すべき場所。仕事環境が整備されればやり過ぎてしまうのでは」と話す。

 こうした中、厚労省は企業向けの疾患別サポートマニュアルの作成を進めるほか、主治医と企業、患者の橋渡し役を担う「両立支援コーディネーター」を20年度までに2000人にする方針も掲げている。