人気ユーチューバー、そわんわんさんが観光PR 和歌山 (2/2ページ)


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 訪日客向け 外国人に依頼

 観光PRにユーチューバーを起用する自治体は増えている。昨年10月、人気ユーチューバーのあやなんさんを観光大使に任命したのは北九州市。あやなんさんによる市のグルメや街並み紹介の動画2本を公開し、これまでに計約200万回再生された。市担当者は「自治体が作ったPR動画では、数万回あればいい方。かなり反響がある」と手応えを感じている。

 福島県会津若松市ではインバウンド(訪日外国人客)を見すえ、平成28年度からカナダやタイなど外国人の人気ユーチューバーに動画制作を依頼。観光情報のほかに、温泉の入り方や鉄道の乗り方などを母国語で紹介している。「動画は訪日客が旅行の情報収集をするための有力コンテンツ。それぞれの国の人の目線の情報発信が必要となってくる」と担当者は語る。

 両市とも仲介業者に動画制作委託料を支払っているが、費用を上回る効果があるという。

 観光庁の訪日客向けの調査では、旅行前に役立った情報として動画サイトを選ぶ人は増加傾向で、29年は8・4%。インターネット関連の分野を専門とするシンクタンク「You Tube総研」は「動画は手軽で更新しやすく、鮮度の高い情報を得られるというメリットもある。今後は質の向上や多言語対応が求められる」としている。