「次はワンエイティをやってみましょうか」。ボードを180度回転することから、その名が付いた技だ。これができると相当うまく見えそう。「板(ボード)の前の方に重心を置いて、板ではなく、下半身をクルッと回します」。先生はそう言いながら反転してみせた。
知恵がない分、言われた通りに身体を動かすのは得意だ。滑り出してスピードが出る前に「えいっ」と下半身をひねると、後から板がついてきた。「あ、できてますね」。先生から大甘のジャッジをもらった。
昨年12月に開業から29年を迎えたキューピッドバレイ。1シーズンに約10万人が訪れるという。ゲレンデには初級者向けのコースが4本、中級者向けが2本、上級者向けが3本。そんなに大きくはないが、レベルに合わせて楽しめるからか、家族連れや友人グループなどでにぎわっていた。
帰りがけに、すぐそばの天然温泉「雪だるま温泉・雪の湯」に浸かり、パンパンに張った足腰を癒やした。露天風呂からは、ライトアップされたゲレンデが望める。スノボで新たな技をマスターした達成感と心地よい疲労感。どうやらスノボ再デビューは成功したと言ってよさそうだ。(池田証志)
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【用語解説】キューピットバレイ
新潟潟県上越市安塚区雪だるま高原にあるスキー・スノーボード場。リフト数3、ゴンドラ数1。コース数9。最大斜度32度。午前8時半~午後4時半。リフト1日券は大人4200円、、中学生・シニア3500円、小学生2500円。関越道・六日町インターチェンジ(IC)から約60キロ、北陸道・柿崎ICか上越ICから約33キロ。ほくほく線虫川大杉駅からシャトルバスで15分。問い合わせは、025・593・2041。