高論卓説

小中学校スマホ持ち込み禁止の見直し 教育環境変化、認識する機会に (1/2ページ)

 先日、柴山昌彦文部科学大臣が、小中学校へのスマートフォンの持ち込みを禁止する現行の通達を見直す方向と表明した。現在の社会状況では妥当な判断であったと評価する。中学生以下の子供のスマホ所持や使用には賛否がある。私自身も、小学生は、位置情報と限定された通信が可能であれば十分だと思うが、キッズ用端末の種類に限りがあり、スマホにせざるを得ないという実態もある。(ジャーナリスト・細川珠生)

 年齢層によっても、スマホに対する認識は違うが、「たかだかスマホ」と考えず、技術の進歩による子供を取り巻く環境の変化の一つの象徴として、この問題を考えた方がよい。親が、大人が、何を子供に教えていくのか、技術の進歩にかかわらず、人間社会で何が大事かを改めて考える機会にすべきである。

 今の私たちの生活は、もはやスマホなくしてあり得ない。少なくともインターネット環境は不可欠のものとなっている。一方、懸念材料は山ほどあり、特に、子供の場合は、いじめの温床となっている事実もある。しかし、私などスマホを決して使いこなせているわけではない「オールド」世代であっても、必需品のようになってしまっている。それはかつて、主婦の生活を大きく変えたと言われている「家電三種の神器」が普及したことと同じではないかと想像するのだ。

 もちろん、家電でも同じだが、なければないで同じ目的を果たすために知恵を絞る。スマホがなかったころも、それはそれで生活は成り立っていた。しかし、今はもう現実として存在し、これから、よりスマホを活用する社会を作ろうとしている。その中で、子供からは避けようとするだけでは、むしろ所持にも使用にも縛りがなくなったときに、かえって危険だ。泳ぎ方を教えずに、海に投げ込むのと同じではないかと思う。

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