「投資信託」とのセットプラン 手数料が割に合わない?
「投資信託」とのセット販売は損得が比較しやすい。投資信託商品の販売手数料が2%または3%であるため、円定期の金利である1.4%を投資時点で上回るコストが発生する。しかも、販売手数料は、投資期間が短くても安くならないため、投資期間の長短にかかわらず同額が課金される仕組みである。
加えて、銀行への運用報酬も発生する。運用報酬は商品の種類によって異なるが1%~2%の間である。高コストの投資信託の場合、3カ月の期間限定だとしても、販売手数料3%+運用報酬0.5%(2%の3カ月分)、あるいは販売手数料2%+運用報酬0.25%となる。つまり、「支払うコスト3.5%>受け取る金利1.4%」、「支払うコスト2.25%>受け取る金利1.4%」となる計算だ。
また投資信託に投資した場合、一定期間後に「他の商品に投資しませんか?」という提案が、銀行側から示されるだろう。その場合は、再度販売手数料を支払うことになる。投資の世界で興味深いのは、損が出ても利益が出ても、販売材料には事欠かないことだ。
「信託」とのセットプラン 財産管理を一任
まだまだ知名度は低いが、「信託」という仕組みとセットにする銀行も存在する。信託とは、財産を、信頼できる人や機関などに託し、自分が決めた目的に沿って運用・管理・継承してもらう仕組みのことで、「信託銀行」と「信託会社」が販売する商品である。信託商品は「信託」と名前がついているため、投資信託と誤認されているが、目的はまったく異なる。認知症を発症した場合の財産管理を意思能力のある時に決めておいたり、死後の財産管理などを生前に決めておいて、決められた契約通りに財産を管理するものだ。従って、定年のタイミングでのニーズは少ないと考えられる。
リスクのある金融商品に投資しないように「信託契約」で資金を守ってしまうという方法も考えられる。その場合、信託に預けた資金の使途は、あらかじめ決められた用途以外には引き出すことができなくなるので、注意が必要だろう。
セットプランが販売できなかったら「ひとまず定期預金」
銀行は、セットプランが販売できなかったとしても、少し高めの金利設定の定期預金を勧めるだろう。なぜなら、預金期間が終われば再度営業のチャンスが訪れるからである。例えば、年率0.45%の3か月定期では、実質金利は0.11%程度。1000万円預けても税差し引き後で1万円を切る金利にしかならない。いったん、超低金利を体験してもらい、再び、元本割れなどのリスクがある他の「リスク性金融商品」を販売するチャンスを作ることができる。