高額薬再び 大きなリスクか 小さなリスクか

(中)新薬ブーム 「使い方の見直しが必要」 (2/3ページ)

 昭和大学病院(東京都品川区)もこの冬、ゾフルーザ処方を見送った。佐々木忠徳(ただのり)薬剤部長は「薬が効かなくなる耐性ウイルスの発生率が高いことは分かっていた。薬は適切な使い方をして長い寿命を持たせるべきで、それしか効かない患者に使い、薬を育てることが必要だ」と指摘する。

 処方見合わせで2人が共に気にかけたのがコストだ。

 この冬は抗インフルエンザ薬に後発品(ジェネリック)も登場した。ゾフルーザとの価格差は医療費ベースで1人3千円。仮に今冬、インフルエンザで受診した患者約1200万人が全員、新薬を使ったら約360億円が余分にかかる計算だ。高額だと話題の「キムリア」の市場規模とされる100億~200億円より“高く”つきかねない。

 細川部長は言う。「インフルエンザは桁違いに患者数が多いから医療財政への影響も大きい。日本の医療では、コストは無視されてきたが、がんも交通事故もインフルエンザも同じ公的医療保険でカバーするのだから、薬の使い方を真剣に考えないといけない」

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 日本で売れる医療用医薬品のラインアップが、世界と比べて異質だとの指摘もある。「肩こりの貼り薬みたいな薬が売り上げの上位に来る国は珍しい」とぼやく声ももれる。

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