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トイレ革命が世界で進行中 支えるのは日本の技術 (2/2ページ)

 「ゴミ箱のないトイレ」はそれまで悪臭や害虫発生の原因になっていたトイレ環境を大幅に変えた。トイレ自体がきれいになることで、利用者の気持ちも変わり、清潔なトイレの維持につながっているという。

 中国でも、仕切りがなかったり溝にまたがるだけだったりと、清潔とはいえない状況が長く続いていた。

 しかし、習近平国家主席が2017年、「トイレの衛生状況を改善すべきだ」という趣旨の発言をし、トイレ革命が進んだ。中国・上海近くの女性(30)は「きれいに使うという気持ちがなかったが、トイレがきれいになってきてだいぶ変わってきた」と話す。ハードの整備が使う人の心にも影響を与えている。

 NPO法人日本トイレ研究所の加藤篤代表理事は中国で日本の取り組みなどを紹介しており、「日本は公共機関のトイレもかなり清潔だが、中国では清潔さをキープできない。日本は維持するためのノウハウを持っており、日本の知見が役立つ」と話している。

 ■より清潔に進化

 温水洗浄便器の普及率は8割にも上り、清潔なのは当然-。それでも日本のトイレ技術はさらに進む。

 リクシルでは「汚物」と「水アカ」の汚れを同時に防ぐ「アクアセラミック」という素材を使ったトイレを開発。自動で便座が上がり、隙間まで掃除できるなど、清掃性が高い商品を開発している。

 また、センサーを内蔵することで、使用者の健康状態を管理するトイレの実験も行われている。

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