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研究者に必要なのは「3時のおやつ」 最先端の宇宙研究所に唯一のルール (2/3ページ)

野村竜一
野村竜一

ブレイクスルーのきっかけは研究室の外にある

 マナイのスプリングプログラムをホストし、連携してくれている沖縄科学技術大学大学院(OIST)にも同様の仕組みがある。ランチタイムに研究者が大学内のカフェレストランに集まり、カジュアルな立食形式で互いの研究や、トレンドについて会話を行う。OISTを訪れる外部研究者も盛んに参加するとのことだ。研究のブレイクスルーのきっかけは研究室や会議室の外にあるのだと多くの研究者が実感しているという。

中高生と研究者が融合する「カフェ」

 カブリIPMUのティータイムや、OISTの研究者交流会から着想を得たのが、去る6月中旬に都内で開催したManai cafe(マナイ・カフェ) だ。もともとは今年9月より第1期生を受け入れるマナイの学校説明会の企画であったが、「校長挨拶、カリキュラム紹介、入試について、進路指導について、質疑応答…これじゃ、つまらないよね」とマナイ内で議論が起こった。「よくある紋切り型の学校説明会ではなく我々らしく、マナイを説明するイベントをやろう」という想いで中高生、研究者、マナイのスタッフがカジュアルに交流する会としてマナイ・カフェを企画したのだ。

 パンフレットやWEBページに書いていないこと、電話やメールで問い合わせてもわからないことを中高生に直接届けたかった。研究者ってどういう生き方なのか、最初はなぜ研究者を志したのか、現在どんな取り組みを行なっていて、なぜそれに情熱を注ぐのか、それらを中高生に伝えたかった。当日は約40名の中高生、20名の研究者が集まった。過去にマナイの季節プログラムに参加した学生も多くが集まってくれた。

 人生において大事なことは、適切な情報を適切なタイミングで知ることだと考えている。中高生に今知ってほしい事、今考えてほしい事は、学校で何を学ぶかではなく、学校で学んだことを用いてその後どう生きるかだ。学校を出た後にどうやって生きたいのか、誰と何処で何をしていたいのか。中高生にとってマナイ・カフェがそれを考えるヒントとなればこの取り組みは大成功だ。

 参加者の中高生も、研究者との対話を通じて得るものがあったようだ。

「直接研究員の方々やスタッフの方々に質問できることがとてもよかった」(中学1年生)

「研究方法やタンパク質構造解析について新たに興味が湧いた」(高校1年生)

「人間は自分の判断による決断であれば何を選んでも後悔しないことを学ばせてもらった」(高校2年生)

「Manai Cafe事後アンケート」より

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