試乗スケッチ

庶民の感覚を超越したトヨタ・センチュリー ドアの引き心地に初めて感動 (1/3ページ)

木下隆之
木下隆之

 “センチュリーの世界”がある

 トヨタの高級車、センチュリーにフルモデルチェンジが施され、3代目となったのが2018年6月のこと。あれから1年以上の月日が流れた。

 その間、試乗する機会に恵まれなかった。メーカーが試乗会を開催しなかったことも理由のひとつだが、かといって独自に借り受けることもままならなかった。センチュリーを公用車とする企業に試乗依頼をするわけにもいかなかったし、個人所有の知人を持たない。そんなことでようやく試乗することになったのが今なのである。

 それにしても、期待どおり“センチュリーの世界”がそこにあった。庶民の感覚を超越してはいる。だが、高貴な世界はおそらくこうなのだろうと想像するのは楽しい。

 初代センチュリーが誕生したのは1967年のことだ。天皇皇族が乗るための御料車として開発された。それが大企業が公用車として使われるようになり、今では日本を代表するショーファードリブンの筆頭に君臨している。基本的にはVIPが後席でくつろぐことを最優先に開発されている。

 新型に搭載されるエンジンはV型8気筒5リッターハイブリッドシステムである。最高出力は381ps、最大トルクは510Nmを発生する。かつては高貴の象徴であるV型12気筒エンジンを搭載していた。マルチシリンダーゆえの振動のなさが特徴であり、まさに後席の居住空間を快適にするには理想のユニットだった。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus