京アニ事件3カ月

聖地も茶も宇治の魅力 「響け!ユーフォニアム」のファン、同人誌で徹底研究 (1/2ページ)

 吹奏楽に打ち込む高校生を描いた「京都アニメーション」(本社・京都府宇治市、京アニ)の作品「響け!ユーフォニアム」の男性ファンが、作品の舞台となった宇治の魅力にとりつかれ、宇治を徹底的に研究した同人誌を作り続けている。これまで発刊した2冊では吹奏楽だけでなく、宇治の名所や宇治茶まで解説してきた。放火殺人事件から18日で3カ月。「響け!-」の次回作完成を期待しつつ、研究の“最終楽章”となる3冊目の構想を練っている。(尾崎豪一)

 同人誌を作っているのは、ブログやツイッターで「夷(ゑびす)」のハンドルネームを名乗る京都市下京区の公認会計士の男性(37)。平成25年放映の京アニ作品「たまこまーけっと」の舞台が当時の自宅に近かったことから、京都周辺のアニメの舞台を巡る「聖地巡礼」を重ねるようになった。とりわけ熱中したのが、27年に放映が始まった宇治が舞台の「響け!-」だった。

 「京アニ作品で一番衝撃的だった」。リアルな背景描写は予想以上で、トランペットの複雑なパーツは動きの激しいシーンでもまったく乱れない。そんな作品の魅力が宇治の街や文化への関心につながった。29年には「響け!-」や源氏物語を生かした観光の可能性を探る京都文教大(宇治市)の研究会に参加。翌年に「響け!-」の聖地を紹介する同人誌を発刊した。

 作品のコラボレーション企画を実施した京阪電鉄の担当者や、京アニに詳しい学芸員にも取材し、シリーズの舞台を写真付きで解説。主人公が「うまくなりたい」と叫びながら走った宇治橋は、作中と同じ夜間に撮影するなど工夫を凝らした。研究会代表で同大総合社会学部の片山明久准教授は「バイタリティーあふれる研究姿勢が充実した内容につながった」と評価する。

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