トップグレードのHVに試乗
見事な復活を果たしたカローラセダンは、ハイブリッド車(HV)、1.8Lガソリン車、1.2Lターボガソリン車の3タイプをラインアップしている。今回は1.8リッターエンジン(98PS/142Nm)とモーター(72PS/163Nm)を組み合わせたFF(前輪駆動)のHVに試乗した。
グレードは最上位の「HYBRID W×B」で、車両価格は275万円(税込)。215/45R17のアルミホイールタイヤやレザー調のスポーティーシート、液晶表示のメータークラスターなどを装備しているのが特徴で、1灯でハイビームとロービームの切替ができるBi-BeamのLEDヘッドランプも搭載している。大衆車ともなればローエンドのグレードも気になるところだが、最安価のガソリンモデル「G-X」は、195/65R15スチールホイールタイヤやノーマルタイプのファブリックシート、アナログメーターや3灯式LEDヘッドランプを装着しており、価格は193万円台(同)でそこそこリーズナブルだ。ちなみにHVの「G-X」は240万円台(同)となる。
これは昨年、カローラスポーツに試乗したときも感心したのだが、内装の質感はかなり高いレベルに仕上がっている。ピアノブラックの光沢やスイッチ類の感触の良さなど、車内には洗練された雰囲気が漂っている。安っぽさを感じさせるものは特に見当たらない。先代カローラよりもかなりグレードアップしているのは明らかだ。特にシートは程よいコシの強さと、着座時のサポート具合が素晴らしく心地よい。こうなると、逆にノーマルシートの座り心地がどれほどのものなのか気になる。
モーターアシストによる走りは非常に滑らか。変速ショックとは無縁のCVT(電気式無段変速機)を採用しており、アクセルの踏み込みに対してスムーズに加速していく。パワーユニットからは満足のいく力感を得ることができる。EVモードを選択すれば完全にモーター走行となるが、現実的な利用シーンは渋滞時のみだろう。少しでもスピードに乗ればEVモードは解除されてしまい、エンジンが介入する。
ハンドルは軽い味付けだが、ステアリング時の遊びは少なめで、イメージ通りのタイミングでごく自然にカーブを曲がっていく。新プラットフォームがもたらす低重心化がコーナリング時の安定感につながっていることも実感できる。重心が高いクルマは挙動が落ち着かず、運転中に上半身、とくに視線がブレやすくなるのだ。スポーツモードを選択すればエンジン音が強調され、加速とステアリングがシャープになる。そういう気分の時はこれもアリだろう。
走りに関して個人的に気になったことが2点ある。まず、カローラスポーツの広報車より1インチ大きい低扁平タイヤを履いている影響もあるのだろうが、セダンの方がコツコツとバンプを拾いやすく、ロードノイズの侵入も気になった。一方、首都高を走行中でも風切り音はよく抑えられていた。足回りのノイズを改善すれば静粛性は相当よくなるはずだ。