クルマ三昧

僕は未だに緊張するけど… 日産テストコースの意外な“変貌ぶり”に驚き (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 世界の自動車メーカーは、けっして漏えいが許されない技術を持っている。年間開発費が数千億円に達し、膨大な数の特許を取得し、ライバルを出し抜く技術が生命線である自動車メーカーにとって、秘匿項目は少なくない。

 日産は入場制限がゆるい?

 中でも極秘とされている代表が、発表前の開発車両であろう。一般的に、車両の開発には3年から5年の歳月が必要だ。エンジン開発には十数年間単位の時間が費やされる。発売前には、数100万キロにおよぶテストドライブが欠かせない。そんな発売前のテスト走行は最大の秘匿であり、漏えいは死活問題なのだ。

 だというのに、日産はかつては公開が許されなかったテストコースの一部を、一般公開の場とした。神奈川県横須賀市夏島町にある「日産グランドライブ」がそれ。我われ自動車ジャーナリスト達にも度々公開され、誌面に登場することがある。

 先日は、発表前の先行開発車両である「日産リーフ プロトタイプ」の試乗が日産グランドライブで行われた。写真撮影も許可された。もはや秘匿のテストコースといった緊張感はない。

 テストコースや技術センターの入場制限は厳しいのが一般的である。入場するには特別な許可が必要だし、事前に名前や住所といった個人情報が確認される。入場前には身元があらためられる。携帯カメラのレンズには、撮影ができないように保護シールが貼られるのが一般的だ。

 以前、日産の頭脳組織である「日産テクニカルセンター」に入場する際に、こんなチェックを受けた。カメラ付き携帯電話や録音機材の持込が許されない。入口では監視員の入念な検査を受ける。持ち物検査もあり、不必要なものは入場門のロッカーに預けさせられる。

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