ヘルスケア

新型肺炎、エボラ、ペスト、HIV…人類襲うウイルス、野生動物の線から考える (2/3ページ)

 米シアトルのワシントン大学で動物の健康やヒトと動物の感染症について研究するピーター・ラビノウィッツ教授は前述のニュー・サイエンティスト誌(電子版)に「新型のコロナウイルスは、コウモリとヘビのウイルスが結合した結果として形成されたのかも知れません。市場でコウモリとヘビが近くで飼育されていたなら可能性はあります。推測ですが、その後、ウイルスは空気中を漂いヒトに感染したのではないでしょうか」と述べました。

 そして、いろいろ調べてみると、新型のコロナウイルスだけでなく、人類の脅威となる恐ろしい病気を引き起こすウイルスの元をたどれば、すべて動物に原因があったようなのです。

 1月24日付の中東の衛星テレビ局アルジャジーラの英語版(電子版)などが報じているのですが、前述したた重症急性呼吸器症候群(SARS)はコウモリからジャコウネコなどの他の動物を経由し、人に感染したと考えられています。

 世界保健機関(WHO)よると、最初の感染者は2002年、中国南部の広東省で見つかり、2002年11月~03年7月までに全世界で計8098人が発症。うち774人が亡くなりました。

 中東呼吸器症候群(MERS)は、コウモリからラクダを介して人にウイルスが感染したとみられています。専門家の研究によって、感染したラクダと直接、または間接的に接触した人が感染したことが判明しています。

 中東サウジアラビアを中心に27カ国で感染が報告されましたが、SARSほど広がりは見せませんでした。WHOによると2494件が確認され、うち80%がサウジアラビアで報告されました。致死率は約35%と高く、発生以来858人が命を落としました。

 また、1976年にアフリカのスーダンで初の感染者が見つかって以来、これまでに西アフリカを中心に約1万1000人の命を奪った平均致死率50%という「エボラ出血熱」。

 WHOによると、この恐怖の伝染病もオオコウモリに由来すると考えられ、そこからチンパンジーやゴリラ、サル、ヤマアラシなどを経てヒトに感染したとみられています。熱帯雨林で病気または死亡した感染動物の血液や分泌物に接触した人が感染していました。

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