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人気作品「鬼滅の刃」の名シーン再現できる 奈良・柳生に熱視線 (1/2ページ)

 「柳生新陰流」発祥の地として知られる奈良市の柳生地区が、アニメのコスプレイヤーたちの注目を集めている。縦に真っ二つに割れた直径約7メートルの巨石「一刀石(いっとうせき)」が、人気アニメ「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」の名シーンを再現できる撮影スポットとして会員制交流サイト(SNS)や口コミで広まったためだ。地元もコスプレの着替え場所を提供するなど受け入れ態勢を整え、観光振興に力を入れる。(桑島浩任)

 鬼滅の刃=吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)著=は、大正時代を舞台に人と鬼の戦いを描いた作品で、「週刊少年ジャンプ」で平成28年に連載がスタート。昨年のテレビアニメ化を機に人気が急上昇し、シリーズ累計発行部数(電子版含む)が4千万部を超える大ヒットとなっている。

 物語は、主人公の竈門炭治郎(かまどたんじろう)が人食い鬼に家族を殺され、妹・禰豆子(ねずこ)が鬼となってしまうところから始まる。妹を人間に戻し、鬼に復讐(ふくしゅう)するため、鬼狩り集団「鬼殺隊(きさつたい)」への入隊を目指す修行中に、一刀石とよく似た岩が登場する。

 柳生観光協会によると、鬼滅の刃ブームの影響で昨年10月ごろから、一刀石の前で「コスプレ撮影をしたい」という問い合わせが増えたという。コスプレ姿でアニメの登場人物になり、刀で岩を一刀両断したような写真を撮って名シーンを再現しようというのだ。

 観光協会はこれまで個別にコスプレ撮影に対応していたが、より多くの人に訪れてもらえるよう、民泊「奈良柳生邸」の部屋を着替え場所として1日千円で提供。さらに、旧柳生藩家老屋敷や芳徳寺、もみじ橋など地区に11カ所ある他の撮影スポットも紹介し、撮影許可を協会経由で一括取得できるようにした。

 撮影目的の人たちの受け入れを始めてから約1カ月で、16件の申し込みがあったという。観光協会の黒田篤史事務局長は「これまでは『どこに許可をとればいいか分からない』という声が多かった。許可が簡単に取れるようになれば、訪れる人も増えるはず」と期待する。

 今年1月中旬、一刀石で写真撮影するコスプレイヤーに同行させてもらった。奈良柳生邸からは徒歩15分ほど。車でも近くまで行けるが、道が狭く運転には慣れが必要だ。天乃石立(あまのいわたて)神社のそばで車を降り、鬱蒼(うっそう)とした木々の間を抜けると、中央に一刀石が現れた。

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