IT風土記

富山発 寄り道先をアプリでレコメンド 市街地活性化の原動力に (1/2ページ)

 持続可能なコンパクトシティの形成を推進する富山市で、交通や観光をテーマにスマートフォンのアプリを活用した実証実験が2020年1月に行われた。街歩きしている地元市民に商店や飲食店のイベントやサービス、交通機関の運行状況などのリアルタイム情報を発信。公共交通機関を活用して活発に市内を回遊してもらうという取り組みだ。

 アプリと共に街歩き

 このアプリは、オススメの飲食店を紹介する「食べる・飲む」や、ショップや観光スポットなどを紹介する「観る・遊ぶ・買う」、公共交通機関のリアルタイムな運行状況を地図上に表示する「公共交通位置情報」や「レンタサイクル情報」などのアイコンが並ぶ。「食べる・飲む」「観る・遊ぶ・買う」のアイコンをタップすると、店舗や観光施設のリストが表示され、さらにそれぞれの店舗や施設の情報が入手できる。また、現在位置からバスや路面電車などの交通機関を利用したルートを教えてくれる。

 公共交通機関のリアルタイムの情報が表示されるので、路面電車の到着時間に合わせてタイミングよく移動できるほか、移動のスケジュールも組みやすい。レンタサイクルを利用すれば、行動範囲はさらに広げることもできる。そんな便利なアプリだ。

 このアプリの使い勝手を調べるため、1月17日~数日間にわたって、大学生や勤労者、シニアなどの各層の市民、観光客、出張者らにこのアプリを搭載したスマホを貸与。モニターになってもらい、実際に街歩きをしてもらった。シニア層を対象にした20日の調査には、筆者も参加し、富山市内を散策した。

 オススメのサービスをプッシュ通知

 調査の大まかなルールは自家用の車やバイクは使用しない、公共交通機関かレンタルサイクルを最低1回は使用し、飲食店か観光スポットに立ち寄るというもの。事前に目的地をアプリに設定。今回、観光がてら富山城と東岩瀬を入力して街歩きをスタートした。

 富山城など市内を散策し、その後、富山駅に戻って駅北側にある「富山ライトレール」で東岩瀬へ。木造の建物が立ち並ぶエリアで、富山の地酒・満寿泉の酒蔵がある。昭和初期にタイムスリップしたような気分で散策していると、スマホのプッシュ通知が鳴った。

 「無濾過生搾りのお酒三種を無料で飲み比べできます」

 アプリをみると、現在地からすぐ近くにあるお店からの通知。立ち寄ってみると、当日、前日、前々日に絞られたお酒をそれぞれおちょこで1杯ずつ無料で試飲させてくれた。満寿泉を醸造する桝田酒造所が運営するお店で、有料でさまざまな日本酒も試飲できる。

 このほか、プッシュ通知では、市内の人気のラーメン店が味付け玉子をサービスしたり、国産ワインを希少な価格で提供したり、つい立ち寄りたくなるようなさまざまなサービスが表示されていた。市街地への「寄り道」を働きかけているのだ。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus