大学側も試行錯誤
緊急事態宣言後、多くの大学は学生の立ち入りを禁じ、職員も在宅勤務となるケースが増えた。学生へのサポートが思うようにできず、試行錯誤している。
学生への手厚いサポートが人気を集める明治大。通常は対面での相談業務を行っていたが、感染拡大後の今月1日から主にオンラインのビデオ通話システムによる個別対応に移行。さらに緊急事態宣言後は同システムで、スタッフ1人が複数の学生に同時対応する方法に切り替えた。個別の模擬面接ができなくなり、別の方策を検討中という。
青山学院大は現在、就職活動担当のスタッフを交代制で週1、2回の出勤とし、残るは在宅勤務で対応。相談予約システムを一時休止にして電話やメールで対応している。「最終面接の前で心配」などと不安度が大きい場合にはビデオ通話システムでの相談に応じている。
担当者は「学生の不安感が高まっているのに、われわれも出勤ができずに普段通りの対応ができないのでもどかしい」と語る。
中央大の多摩キャンパスでは面談をウェブや電話に切り替えたが、例年4月に開いている就活講座は取りやめた。大阪市立大は、予約制でビデオ通話システムによる1対1の相談を進め、スタッフが自宅からテレワークで相談業務を行っている。
一方、全職員が在宅勤務となった立教大は相談の予約管理ができなくなり、ウェブ相談自体を休止。OB訪問を希望する学生が使う検索システムも学外からはアクセスできず、使用不可となった。
採用日程見直し7割以上
就職情報会社「リクルートキャリア」が3月27~29日に企業の人事担当者約1200人に実施した調査では、複数回答で76・0%が採用日程を見直す方針と回答した。一方で、内定を出す時期については28・2%が「変更した・する」とし、26・9%が「変更しない」、44・9%が「検討中(分からない)」とした。
同社の就職みらい研究所の増本全(ぜん)所長は「採用は競争なので(企業側は)内定時期は変えたくないが、このままでは昨年通りのタイミングは無理なため、検討中の割合が高い」と分析する。
採用数については45・5%が「変更しない」、19・3%が「減らす」、24・5%が「検討中」とした。
増本氏は、感染拡大を避けるため企業側が学生との対面選考を控え、ウェブ面接などに切り替えていることについて「双方に不慣れな状況が散見される。企業側は積極的に変更点の情報開示を進めてほしい」と提言。前例のない就職活動になる学生に対しては「ウェブ面接に慣れておらず、不安も大きいかもしれないが、恐れず積極的に活動してほしい」と呼びかけた。