新時代のマネー戦略

家計にもコロナショック 有事の食費節約は賢明とはいえない (1/3ページ)

畠中雅子
畠中雅子

 コロナショックの影響で、収入が減ったり、仕事そのものを失ってしまった方もいるでしょう。単価が高いマスクや紙類、消毒用品を購入することや、食品の買い溜めによって、減収の中なのに、生活コストがアップしているご家庭もあるはずです。

 今はレジャー費がかかっていないから、差し引きすれば、家計収支はそれほどきつくないと考える方がいるかもしれませんが、現在のように「将来の生活設計に不安が生じたとき」は、家計収支を確認する必要があります。そこで今回は、新型コロナウイルスの影響を受けた今、家計がやっておきたいことを考えます。

 緊急時の家計見直しは、食費の節約を後回しに

 まずは、日々の家計管理からお話しします。コロナウイルスの影響で家計が厳しくなった場合、食費の節約を考えるご家庭が多いはずです。ですが、食費の節約だけに注力するのはおすすめできません。食費を節約しようとすると、ご飯や麺類、パンなどの炭水化物の摂取量が増えて、糖尿病になるリスクも高まるからです。

 現在は外出がしづらくなっており、運動不足になりがちな生活の中で、炭水化物の摂取量が増えると、健康面での不安が増します。目先の支出額は抑えられても、病気にかかりやすい身体にしてしまっては、将来、医療費がかさんで、本末転倒。節約をする際はご飯や麺類に頼るのではなく、キャベツや白菜といった葉物野菜、ニンジンなどの根菜類など、時季ごとにお得な野菜を利用するなどして、「おかずのほうをかさ増しする工夫」をしましょう。

 また、春休みにレジャー費がほとんどかからなかったご家庭も多いと思います。コロナウイルスがいつ収束するかの見通しは立てられませんが、収束したと感じるようになったら、今まで出かけられなかった反動で、レジャー費にお金をかけるご家庭も増えそうです。

 レジャー費に関しては、「夏休みには〇〇万円」、「年末年始は〇〇万円」といった感じで、使う時期の予算を立ててみてください。そして、実際に外出が可能になったときには、その予算を守れる範囲で楽しめるプランを実行するのが理想的です。「コロナウイルスが収まったから、気晴らしのためにどんどん出かける」とするのは、コロナウイルス“再燃”のリスクを拡げる可能性もありますし、それまでの節約努力が薄れてしまうと心得ましょう。

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