新時代のマネー戦略

資産形成、成功の秘訣は夫にあり? 貯蓄の多い家庭の共通点 (2/3ページ)

鈴木暁子
鈴木暁子

 家計管理表は資産形成にも生かせる

 家計改善をして預貯金を積み上げることはできますが、ペイオフ(預金保険制度)やインフレなどの対策にはなりません。また30代、40代の若い世代は、教育費や住宅費に加え、老後資金も早くから時間をかけて準備する必要があります。しかしそれをすべて預貯金で用意するのは難しく、資産運用も検討しないといけないでしょう。

 この場合も、家計管理表に資産の記載があると、ポートフォリオ(保有する資産の組み合わせ)のアンバランスに気づくことができます。分散投資や長期投資の説明をしても必要性の理解が早く、社内預金や従業員持株会など勤務先の制度、確定拠出年金やつみたてNISAなど具体的な話に進めることもできます。家計管理表は家計のフローの改善のみならず、資産運用においてもストックの質の改善に有効なツールだと実感しています。フローとストックを管理することで、単なる家計の見直しにとどまらず、資産形成への一歩を踏み出すことができます。

 資産形成の成功に不可欠 夫の参加でスピードUP

 「夫が家計管理に非協力的」という発言はよく聞きますが、それだと何が困るのでしょう。家計の見直しから始まり、各種契約等の見直し、資産運用など、家計の大きな意思決定は妻だけではできないことが一般的で、やはり世帯主が最終判断を下すことが多いからです。夫が家計管理に参加していない世帯と、夫が家計管理に参加して夫婦で家計に向き合えている世帯とで最も差を感じるのは、次のアクションへのスピード感です。アクションが早いほど資産形成の成功率は高まります。ぜひ夫として家計管理に参加していただきたいと思います。

 とはいうものの、家計管理表なんて自分には作れないと思った方も多いのではないでしょうか。でも、家計管理表を持参して筆者のもとに相談に来た夫たちも、始まりはちょっとしたきっかけでした。

 管理上手な人は家計簿アプリを使っていた

 家計管理表に感心した筆者が褒めたところ、「これがありますから」と言って見せてくれたのはスマートフォンの家計簿アプリの画面でした。「とりあえず何かしてみようかな」という程度の気持ちで家計簿アプリを使い、データをエクセルで加工していたら、危ない家計を目の当たりにし、そこから家計と向き合う気持ちになったとのことです。

 家計簿アプリは課金される追加サービスもありますが、アプリによっては無料サービスでも十分機能が充実していると思います。銀行口座やクレジットカードとの連携も可能なため、口座引き落とし、カード利用分など管理の煩雑さから“家計簿挫折”の要因になる部分もカバーしてくれますし、費目も細かく分類できるので、支出の実態もつかみやすくなっています。

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