クルマ三昧

原油価格マイナス、息を吹き返す大排気量車 「30ドル/バレル」の経験則健在 (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 4月20日、原油市場で前代未聞の出来事が起きた。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト)原油先物価格が、1バレル当たりマイナスを記録したのだ。理由はもちろん、新型コロナウイルスのパンデミックが関係している。世界の人々の移動が制限されたことで、飛行機やクルマに費やされる燃料が減った。企業活動が縮小したことで、石油消費が滞ったのである。

 産油停止か価格抑制か

 原油価格のマイナスは、金を払ってでも譲ることである。そうでもしないと、貯蔵庫が満タンになってしまう。かといって産油停止はリスクを背負う。

 産油を止めるのは簡単だそうだが、再び石油を吸い出すのは容易ではない。せっかく掘り当てた油田からの供給が減る可能性がある。パイプラインも安定的に流しておく必要があり、停止してしまうとパイプの維持管理にも莫大な資金が必要になる。一旦稼働させたら、止めるわけにはいかないそうなのだ。

 石油が過剰供給ならば、産油を止めるか価格を抑えるかに迫られる。苦肉の策でマイナス価格を決断したと言うわけだ。それでも、石油輸出国機構(OPEC)加盟国は、1日当たり1000万バレル近くの減産を開始した。マイナス価格は瞬間的な風速であり、今では25ドル/1バレル前後で推移している。低価格ながらプラスで低空飛行をしている。

 日本のガソリンスタンドでの燃料価格も低くなった。原油価格の推移からは遅れて反応するのが日本のガソリン価格である。それでも、原油価格がマイナスに転じると、ガソリン価格も低下した。今年の1月頃には約145円だったレギュラーガソリンの看板価格も、最近では約120円ほどに下がった。地域差があるのもガソリン価格の特徴である。場所によっては110円を切る小売店もあると僕のもとには情報が寄せられている。

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