クルマ三昧

愛車にも欠かせぬ“主治医” 部品交換だけで高額請求のチェンジニアに注意 (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 「私には主治医がいます。日頃の健康管理から重篤な疾病を修復してくれている主治医にコンディションを整えてもらっているのです」

 こんな冒頭で始まると、医療の話と混同してしまいそうになる。ここでの主治医は、愛車の健康状態、つまりコンディションを整えてくれる整備士のことだ。車検では当然、丁寧にメンテナンスをしてくれるし、例えばオイル警告灯が点灯したり、ボディの各部から異音が発生したりと、愛車のありとあらゆる不具合を修理してくれる。車検を人間ドック、オイル漏れは鼻風邪、ボディ各部の異音は腰痛や膝痛に置き換えると、まさにその整備士は主治医なのである。

 愛車の修理見積もりは100万円超

 2002年式の輸入車を所有している。購入してからもうすでに18年が経過した。さすがに2002年式ともなると多少の不具合も少なくない。先日は足回りから異音と振動が発生し、突然サスペンションが折れたりしたりしないものかと不安になった。数々の警告灯がピカピカと光ることもままある。バッテリー上がりもなくはない。

 だが、そんな時に主治医の存在は助かる。日頃から愛車の状態には目をかけてくれているから、電話連絡をするだけで状況を把握してくれる。

 「先月診た時には問題ありませんでしたから、オイル漏れではなさそうですね」

 話が早い。かかりつけ医がそうであるように、いちいち血液検査やレントゲン撮影をせずに済むのだ。今でも2002年式の旧車を手放さずにいられるのは、丁寧にメンテナンスしてくれている主治医がいるからなのだと感謝している。

 「チェンジニアはいるけれど、エンジニアはいない」

 そうささやかれ始めて随分と時間が経つ。チェンジニアとは、ただ部品交換をするだけの整備士のことを揶揄(やゆ)した造語である。すべてのディーラーではないことを祈るが、車検なり修理なりのタイミングで愛車を販売店に持ち込むと、安易な点検でカモにされることも少なくない。コンサルトと呼ばれるコンピューター診断に依存し、不具合と思われる部品を総取替するだけのエンジニアが多いのだ。不具合の原因を究明することなく、ただ単にトラブルが予想される部品をすべて交換するだけで高額な修理費を請求するのである。胃が痛いってだけで、ほとんど診察もせずに切除手術をする。例えていうならば、そんな治療をするドクターのようなものである。

 さすがに2002年式だからバッテリーがよく上がる。これまで何の疑いもなく修理を依頼していたディーラーでは、そのたびに6万円もの高額バッテリーに交換をさせられた。電子制御サスペンションの異常警告灯が点灯したときには、総額100万円を超える修理見積もりが届いた。

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